【ダニエル書あらすじ8 四つの覇権国家の幻と反キリストの模型】
ダニエルは幻によって神から未来の覇権国家の啓示が与えられます。
これは歴史教科書に載っている実際の出来事そのものなので、いかに聖書の預言が正確なのかを物語っています。このことが今から約2500年以上前のダニエルの時代に啓示されたのです。それは、ダニエルが獣の幻を見た二年後のことです。
ベルシャツァル王の治世の第三年にダニエルは、一頭の雄羊と一頭の雄山羊の幻を見ました。ダニエルはその時、バビロンにいましたが、幻ではバビロニア帝国の首都の一つで、後のペルシャの首都スサ(シュシャン)の城にいました。ペルシャ帝国は現在のイランです。
バビロンは滅ぼされてメディア・ペルシャが君臨していく時代になるという幻でした。この幻を見たのは約BC551年でバビロンが滅ぼされるのはBC539年なので、約12年前にこの幻を見たことになります。
これは、バビロン崩壊後のメド・ペルシャとギリシャ帝国について踏み込んで説明していて、2章のネブカデネザル王の夢の啓示と7章、8章のダニエルの啓示と一致していて、違う角度からもっと詳しく表しています。。
目次
ダニエルが啓示の意味を知りたいと願っただとき、天使が教えます。
その内容です。
バビロニア帝国をメド・ペルシャが滅ぼし、ペルシャが強くなったところへギリシャのアレクサンドロス大王がペルシャを滅ぼし、アレクサンドロス大王は32歳の若さで後継者を任命せずに死にます。
それでギリシャはエジプトのプトレマイオス王朝、シリアのセレウコス王朝、マケドニアのアンティノゴス王朝、小アジアのフィレタエルス王朝の四つに分裂します。
四つの国の一つセレウコス朝シリアから狡猾なアンティオコス4世エピファネスが出て、非常に大きくなり、南と北、そしてイスラエル・ユダに向かって勢力を伸ばします。アンティオコス4世エピファネスは南のエジプトに侵入した時、ローマ艦隊に押さえられ撤退しました。
その腹いせにエルサレムに戻り城壁を壊し、ギリシャ文化の礼賛者である彼は、エルサレム神殿にギリシャの偶像(ゼウス像ともジュピター像とも言われています)を設置しユダヤの律法で禁じられたいる豚の肉を供えます。律法を忘れさせ、真の神の掟を自分の思いのままに変え王の命に従わない者は殺しました。
(メノラーの枝は7本ですがハヌキヤは9本というのが特徴です。)
ユダヤ軍は一部の民が異邦の偶像礼拝の風習を取り入れた罪の為敗北します。こうしてイスラエル人は隠れ場に身を隠さなければならなくなりました。約6年後のBC165年にユダ・マカビーが立ち上がり、エピファネスに背いて神殿を取り戻し清めました。これがマカバイ戦争です
その時に汚されていない油壺が一つだけありました。油は、一日ももたないくらいの少しの量しかなかったのですが、ともすと奇跡的に十分に油が用意できるまで八日間も燃え続けました。
これを記念して行われているのが、これが宮聖めの祭り、ハヌカの祭りです。光の祭りとも言われています。主イエスが地上におられた頃のことが書かれてある新約聖書の記述にもハヌカの祭りは宮聖めの祭りとして記されています。
10:22そのころ、エルサレムで宮きよめの祭が行われた。時は冬であった。 10:23イエスは、宮の中にあるソロモンの廊を歩いておられた。
ヨハネ10:22-23
アンティアオコス4世エピファネスは終末時代の反キリストの模型です。
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反キリストの性質は、、神を冒涜する、自分が神のようになり、神の民であるユダヤ・イスラエルを攻撃し律法を忘れさせ、真の神の掟を自分の思いのままに変えていきます。
2:9不法の者が来るのは、サタンの働きによるのであって、あらゆる偽りの力と、しるしと、不思議と、 2:10また、あらゆる不義の惑わしとを、滅ぶべき者どもに対して行うためである。彼らが滅びるのは、自分らの救となるべき真理に対する愛を受けいれなかった報いである。
第二テサロニケ2:9-10
黙示録で反キリストに執拗に攻められイスラエル人は隠れ場に身を隠さなくてはならなくなったところも、同じです。
聖書は重要なことは何度も何も、角度を変えながら私達に教えます。終末の預言も大切な啓示なので、聖書は何度も語っています。これは私たち自身に関わってくる近い未来に必ず起きる注意すべき預言で、これだけあからさまに記してくれています。
ダニエル書8章 聖書が伝えていることは本当だ
同じ説明になるのですが、あなたが聖書を手に取って読まれた時「聖書が言っていることは本当だ」と知っていただくために、これをもう一度、口語訳聖書で見てみます。どの聖書を手に取っても訳は違いますが聖書の訴えている内容は同じなので理解できます。
ペルシャを雄羊、ギリシャを雄山羊と表し、ペルシャのクロス王を目立つ一本の角として啓示しています。
8:20あなたが見た、あの二つの角のある雄羊は、メデアとペルシャの王です。 8:21また、かの雄やぎはギリシヤの王です、その目の間の大きな角は、その第一の王です。
ダニエル書8:20-21
アンティオコス4世エピファネスについては外典マカバイ記1に記されています。
ダニエル書8章3-12 口語訳聖書の代名詞を実名にして読むと真実を理解する
聖書は人称代名詞や指示代名詞等で記されているため、実際の人物名を入れるともっと理解できます。
8:3わたし(ダニエル)が目をあげて見ると、川の岸に一匹の雄羊(ペルシャ)が立っていた。これに二つの角(メディア・ペルシャ)があって、その角は共に長かったが、一つの角は他の角よりも長かった。その長いのは後に伸びたのである。
8:4わたしが見ていると、その雄羊(ペルシャ帝国)は、西、北、南にむかって突撃したが、これに当ることのできる獣は一匹もなく、またその手から救い出すことのできるものもなかった。これはその心のままにふるまい、みずから高ぶっていた。 8:5わたしがこれを考え、見ていると、一匹の雄やぎ(ギリシャ)が、全地のおもてを飛びわたって西からきたが、その足は土を踏まなかった。このやぎには、目の間に著しい一つの角(アレクサンドロス大王)があった。 8:6この者(ギリシャ)は、さきにわたしが川の岸に立っているのを見た、あの二つの角のある雄羊(ペルシャ)にむかってきて、激しく怒ってこれに走り寄った。 8:7わたしが見ていると、それが雄羊(ペルシャ)に近寄るや、これにむかって怒りを発し、雄羊(ペルシャ)を撃って、その二つの角を砕いた。雄羊(ペルシャ)には、これに当る力がなかったので、やぎ(ギリシャ)は雄羊(ペルシャ)を地に打ち倒して踏みつけた。また、その雄羊(ペルシャ)を、やぎ(ギリシャ)の力から救いうる者がなかった。 8:8こうして、その雄やぎ(ギリシャ)は、はなはだしく高ぶったが、その盛んになった時、あの大きな角が折れて(32歳でアレクサンドロス大王は後継者を選ばずに若死にする)、その代りに四つの著しい角(ギリシャは四つの国に分割エジプトのプトレマイオス王朝、シリアのセレウコス王朝、マケドニアのアンティノゴス王朝、小アジアのフィレタエルス王朝小)が生じ、天の四方に向かった。 8:9その角の一つから、一つの小さい角(アンティオコス4世エピファネス)が出て、南に向かい、東に向かい、麗しい地(イスラエルとユダ)に向かって、はなはだしく大きくなり、 8:10天の衆群に及ぶまでに大きくなり、星の衆群のうちの数個を地に投げ下して、これを踏みつけ、 8:11またみずから高ぶって、その衆群の主(神)に敵し、その常供の燔祭(エルサレム神殿に偶像ゼウス像を置き、ユダヤ教の忌み嫌う豚の肉を捧げた)を取り除き、かつその聖所を倒(祭壇が壊された)した。 8:12そしてその衆群(イスラエルの民)は、罪によって、常供の燔祭と共に、これにわたされた(アンティオコス4世エピファネスの支配下に置かれる)。その角はまた真理を地に投げうち(ユダヤのヤハウエーなる真の神への礼拝を禁止する)、ほしいままにふるまって、みずから栄えた。
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