ダニエル書5章あらすじ 不敬けんの報い 聖書と歴史でなぜ?の答え

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ダニエル書

ダニエル書5章あらすじ 不敬けんの報い 分かりやすく

86年にわたる栄華を極めたバビロン王国の終わりが訪れようとしていました。王国最後の王はベルシャツァルです。その頃のダニエルは、ほぼ80歳になっていました。

実は、この時メド・ペルシャ軍がバビロンを攻めようとしていたのです。

ベルシャツァルはバビロニア帝国を通過するユーフラテス川によって堀が巡らされ、高さ90m(60mという説もある)、厚さ24m、地下11mにもなる堅固な二重の城壁によって敵は侵入できないものとおごり高ぶり油断していました。

しかし敵国メド・ペルシャのクロスは異才を発揮します。ユーフラテス川の上流で流れを止め、バビロン城壁の周りに水流を迂回させ川の水嵩がくるぶしまで来た時を侵入する時と狙って待ち構えていました。

これはクロスがメディアペルシャ軍を率いてバビロンに入った当日の記録です。

大宴会で浮かれている場合ではない!そんなこともつゆ知らず

この日、堅固な城壁の中で守られていると過信していた王や家臣達は、バビロンの偶像のお祭り騒ぎをして浮かれていました。酔いが回り普段は閉じている川に面した城壁の扉を開けて夕涼みをしていたのでしょう。

べルシャツァル王は、あろうことか酒の宴会に*父ネブカデネザル王がエルサレム神殿から持ち去った器で、王の妻、貴族や側室たちに酒を飲ませます。浮かれていたその時、突如・・神の手が現れ何やら文字を書きます。

*ペルシャツァルは正確にはネブカデネザルの息子ではありませんが、ヘブル語(アラム語)には父祖や孫を表す語が存在しない為、父祖という意味で、父ネブカデネザルと聖書に記されています。

突然、現れた指に我を失い取り乱すべルシャツァル

べルシャツァルは突然現れた指が書く文字の意味が分からず、顔色が変わり心乱れ腰が緩み、膝はがくがく震えます。取り乱して大声で「この文字を読み解く者は、紫の衣と金の首飾りを与え、国の第三の司とする」と言います。ところが、王の知者は誰一人その文字を読み解く者はいません。

そこへ王母が来て、「王が取り乱してはなりません」と諭し、優れた霊、知識、分別があり、夢を解き難問を解くことが出来るダニエルがいることを王に告げます。そこでダニエルは王の前に召されました。王は不思議な指が書く文字の解き明かしを命じられます。

ダニエルは不思議な文字の書く意味を解き明かし王に伝えます。

み言葉から語られる

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 王よ、いと高き神はあなたの父ネブカデネザルに国と権勢と、光栄と尊厳とを賜いました。  彼に権勢を賜わったことによって、諸民、諸族、諸国語の者はみな、彼の前におののき恐れました。彼は自分の欲する者を殺し、自分の欲する者を生かし、自分の欲する者を上げ、自分の欲する者を下しました。
 しかし彼は心に高ぶり、かたくなになり、ごうまんにふるまったので、王位からしりぞけられ、その光栄を奪われ、 5:21追われて世の人と離れ、その思いは獣のようになり、そのすまいは野ろばと共にあり、牛のように草を食い、その身は天からくだる露にぬれ、こうしてついに彼は、いと高き神が人間の国を治めて、自分の意のままに人を立てられるということを、知るようになりました。
 ベルシャザルよ、あなたは彼の子であって、この事をことごとく知っていながら、なお心を低くせず、 かえって天の主にむかって、みずから高ぶり、その宮の器物をあなたの前に持ってこさせ、あなたとあなたの大臣たちと、あなたの妻とそばめたちは、それをもって酒を飲み、そしてあなたは見ることも、聞くことも、物を知ることもできない金、銀、青銅、鉄、木、石の神々をほめたたえたが、あなたの命をその手ににぎり、あなたのすべての道をつかさどられる神をあがめようとはしなかった。
それゆえ、彼の前からこの手が出てきて、この文字が書きしるされたのです。 5:25そのしるされた文字はこうです。メネ、メネ、テケル、ウパルシン
 その事の解き明かしはこうです、メネは神があなたの治世を数えて、これをその終りに至らせたことをいうのです。
 テケルは、あなたがはかりで量られて、その量の足りないことがあらわれたことをいうのです。 
ペレスは、あなたの国が分かたれて、メデアとペルシャの人々に与えられることをいうのです」。

ダニエル5:18-28

そこでベルテシャザルは命じます

そこでベルシャザルは命じて、ダニエルに紫の衣を着せ、金の鎖をその首にかけさせ、彼について布告を発して、彼は国の第三のつかさであると言わせた。
                                     ダニエル50:29

その時バビロンの城壁を堅固にしていた堀、ユーフラテス川の水嵩が落ちます

すかさず、待ち構えていたメド・ペルシャのクロス軍団が攻め込みます。
ベルテシャザルは大宴会で気が緩んでいたうえ、神を冒涜したことで現れた神の指に震えおののき、平常心を失っていたところに、ダニエルの預言が瞬時に成就しました。ろくに戦わずしてその日のうちに敗戦を喫した訳はこういう事だったからでした。
カルデヤびとの王ベルシャザルは、その夜のうちに殺され、 5:31メデアびとダリヨスが、その国を受けた。この時ダリヨスは、おおよそ六十二歳であった。
                                  ダニエル書30:30
ダリヨスはクロスの叔父です。戦ったのはその時は小さな国だったペルシャのクロスですが叔父に王位を一時譲ったというわけです。
メディアのダリヨスの娘と結婚したクロスはダリヨスの死後、メディアとペルシャを自分のものとし優勢だったメディアよりペルシャが強くなります。
ちなみに聖書にあるダリヨスは称号で意味は「良くものを保持する人」
詳しく説明するなら、ダリヨスと名乗られたキュワクサレスということです。

人類歴史は聖書の預言通りに進んでいます。(聖書預言個所の備忘録)

クロスが、バビロンを勝ち取ることは、なんと彼が歴史上に現われる140年から150年くらい前にイザヤ書に名指しで、しかも、その時の様子まで預言されていたことでした。
歴史に登場する王や地名は称号で読んだり名前で呼んだりしてややこしくて、数日離れると忘れてしまします。今分かっている間にここから先は私自身の備忘録も兼ねて書き留めておきます。あなたも聖書預言の正確さを証しするとき、人に説明する時、必要な時にいつでも携帯からここを開いて、使用していただければと思います。
証しする、その時の為に投稿を調べやすいカテゴリーに分け直しました。

アモツの子イザヤに示されたバビロンについての託宣。

あなたがたは木のない山に旗を立て、
声をあげて彼らを招き、
手を振って彼らを貴族の門に、はいらせよ
  👆                                  イザヤ13:1-2
これは神がバビロンを滅ぼすという預言です。
門を通ってバビロンの城壁の中に入ったという事です。
聞け、多くの民のような騒ぎ声が山々に聞える。
聞け、もろもろの国々、寄りつどえる
もろもろの国民のざわめく声が聞える。
これは万軍の主が
戦いのために軍勢を集められるのだ。
                                    イザヤ13:4
👆
寄りつどえるとは、メディアとペルシャの両国のことです。
見よ、わたしは、しろがねをも顧みず、
こがねをも喜ばないメデアびとを起して、
彼らにむかわせる。
                                     イザヤ13:17
👆
どうしてメディアと分かるのか?それは聖書にはっきり書かれているからです。
なぜペルシャと記されずにメディアなのか、下段のほうで紹介する「ざっくり黙示録」で有名な高原剛一郎先生のユーチューブの23分あたりから歴史が苦手な私でも一度聴いたら忘れないほど興味深く理解できるように紹介されています。
わたしはわがしもべの言葉を遂げさせ、
わが使の計りごとを成らせ、
エルサレムについては、
『これは民の住む所となる』と言い、
ユダのもろもろの町については、
『ふたたび建てられる、
わたしはその荒れ跡を興そう』と言い、
                                    イザヤ書44:26
ここでいうわたしは神のことです わがしもべとはこの時代に神からの言葉を預かり遣わされた預言者のことです。
これはクロスが出現する150年くらい前に書かれていて、この時点ではまだユダもエルサレムも陥落していません。再び立てられる、住むところとなるとは一旦滅びて再建されるという預言です。
またについては、『かわけ、わたしは
あなたのもろもろの川を干す』と言い、
  👆                                  イザヤ書44:27
ここでいう淵とはユーフラテス川です
またクロスについては、『彼はわが牧者、
わが目的をことごとくなし遂げる』と言い、
エルサレムについては、
『ふたたび建てられる』と言い、
神殿については、
『あなたの基がすえられる』と言う」。
  👆                                 イザヤ書44:28
バビロンにとどめを刺すクロスはメディアからペルシャへ嫁いだマンダネ妃の息子で、アスティアゲスの孫です。
イザヤの預言で名指しでクロスが用いられるとあるので、
エレミヤ記51:20でいう、おまえはクロスのことです。
おまえはわたしの鎚であり、戦いの武器である。
わたしはおまえをもってすべての国を砕き、
おまえをもって万国を滅ぼす。
                                   エレミヤ51:20
わたしはわが受膏者クロスの
右の手をとって、
もろもろの国をその前に従わせ、
もろもろの王の腰を解き
とびらをその前に開かせて
門を閉じさせない、と言われる主は
その受膏者クロスにこう言われる、
                                      イザヤ45:1
油断した大宴会後の王は、神の指の文字を見て腰が解けていました。堅固なバビロンの城壁の普段は締まっているはずの戸が、油断して川に面した戸を開けていたということです。それなので門を通ってバビロンの中に入りました。ここを語っているのがダニエル書5章です。
上記は口語訳なのですが新改訳では主は油注がれた者クロスにとあります。
油注がれたとはヘブライ語でマシアハ これがメシア ギリシャ語ではキリスト 救世主
クロスは、イスラエル・ユダにとって救世主でした。
クロス王はイエス・キリストのひな型です。
わがしもべヤコブのために、
わたしの選んだイスラエルのために、
わたしはあなたの名を呼んだ。
あなたがわたしを知らなくても、
わたしはあなたに名を与えた。
                                   イザヤ書45:4
👆
この時点でまだ存在していないクロスをイスラエルの復興の為に名指しで呼ぶと言っています。
今回、この記事を書くにあたり、あたかも主に導かれるようにこの動画に行きつき、フラウィウス・ヨセフスの「ユダヤ古代誌」等に出会ったことを感謝しています。👇

#99 ダニエル書に見る聖書預言の正確さ 高原剛一郎 20180628

歴史によって聖書が、聖書によって歴史がひもとかれていくのは興味深く、神は生きて働かれる方であり聖書が真実であることの証拠です。今までよりさらに私の命をその手ににぎり、私のすべての道をつかさどられる神をあがめる思いになりました。
記事を執筆した私が一番恵みを受けたと思います。感謝します。

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