アタルヤについて、どんな人物だったかの覚書です。そして私達に一番大切なこと、この最大の危機の中、「ダビデの子」主イエス・キリストの誕生まで、ダビデ王朝は守られました。ここでも神のご計画は成し遂げられることと、旧約聖書と新約聖書の深いつながりが語られています。
クリスマス・イブにぴったりのメッセージです。飼い葉桶に来てくださったイエス様が、こんなに長い歴史を経て、神様の約束を守り抜いた末に来てくださったことを感謝します。
目次
👑 アタルヤ — ダビデ王朝最大の危機
メシア預言を脅かした女王とその最期
📖 第二列王記11章〜12章
アタルヤ עֲתַלְיָה
南ユダ王国 唯一の女王(在位約6年)
👨👩👧 出自
北イスラエルのアハブ王とイゼベルの娘
💒 結婚
南ユダのヨラム王に嫁ぐ(政略結婚)
👶 息子
アハズヤ(ユダ王、在位1年で死亡)
⚔️ 最期
王宮の馬の出入口で処刑
🔴 出自 — 悪の血統
北イスラエルでバアル崇拝を広めたアハブ王とイゼベルの娘として生まれる。母イゼベルは聖書で最も悪名高い女性の一人。アタルヤは南北王国の政治同盟のため、南ユダのヨラム王に嫁いだ。
🟣 権力欲 — 王族皆殺し
息子アハズヤがエフーによって殺されると、自分の孫たちを含むダビデ王家の王子たちを皆殺しにして、自ら王位を奪った。権力への執着が血縁さえも超えた恐ろしい行為。
🟠 偶像崇拝 — 霊的暗黒時代
故郷のバアル崇拝をユダ王国に持ち込み、バアルの宮を建設。祭司マタンがバアル礼拝を執り行った。ダビデの町エルサレムが偶像で汚された6年間。
🟢 最期 — 神の勝利
祭司エホヤダが密かに救い出していた王子ヨアシュを即位させ、アタルヤは「謀反だ!」と叫んだが、馬の出入口で処刑された。ダビデの血筋はただ一人の幼子によって守られた。
📊 アタルヤの家系と南北王国の関係
アハブ北イスラエル王
+
イゼベルシドンの王女
↓
アタルヤ娘 → 南ユダへ嫁ぐ
+
ヨラム南ユダ王
↓
アハズヤ南ユダ王(在位1年)
↓ 皆殺しの中から救出
ヨアシュ 👶ダビデの血筋を継ぐ
✝️ 神学的意義 — なぜこの事件が重要か
ダビデ契約の危機
「あなたの王座はとこしえに堅く立つ」(Ⅱサムエル7:16)という神の約束が、アタルヤによって断絶の危機に。しかし神は約束を守られた。
メシア預言の保持
ダビデの子孫からメシアが生まれるという預言(イザヤ11:1)。ヨアシュ一人の生存によって、この預言の道が守られ、やがてイエス・キリストへとつながる。
神の摂理の勝利
人間の悪意と陰謀が最高潮に達しても、神の計画は覆せない。エホシェバとエホヤダの信仰と勇気を用いて、神は歴史を導かれた。
アタルヤの物語は、「人間の悪がどれほど極まっても、神の約束は必ず成就する」という希望のメッセージ。
たった一人の幼子ヨアシュを通して、ダビデ王朝は守られ、
やがてベツレヘムの飼い葉桶で生まれる「ダビデの子」イエス・キリストへとつながっていく。


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