当ブログでは、聖書の引用に口語訳聖書(日本聖書協会、1954年/1955年)を使用しています。
お手元の聖書が別の翻訳の場合、同じ箇所でも人名・地名・用語の表記が違って見えることがあります。「あれ、自分の聖書と違う」と戸惑われないよう、対応をまとめました。ご自身の聖書と読み比べる際の手引きとしてお使いください。
このページの使い方
語そのものを見出しにして分類しています。パソコンは Ctrl+F(Macは ⌘+F)、スマートフォンはブラウザの「ページ内検索」で、どちらの訳語からでも探せます。
- 1. 書名
- 2. 地名
- 3. 人名
- 4. 祭儀・礼拝の用語
- 5. 占い・呪術に関する用語
- 6. 楽器
- 7. その他の訳語
- 8. 節番号が違う箇所
1. 書名
書名は、聖書の配列順に並べています。表記が同じ書は省略しました。
| 口語訳(当ブログ) | 新改訳 |
|---|---|
| サムエル記上/サムエル記下 | サムエル記第一/サムエル記第二 |
| 列王紀上/列王紀下 | 列王記第一/列王記第二 |
| 歴代志上/歴代志下 | 歴代誌第一/歴代誌第二 |
| 伝道の書 | 伝道者の書 |
| マタイによる福音書 | マタイの福音書 |
| マルコによる福音書 | マルコの福音書 |
| ルカによる福音書 | ルカの福音書 |
| ヨハネによる福音書 | ヨハネの福音書 |
| 使徒行伝 | 使徒の働き |
| コリント人への第一の手紙/第二の手紙 | コリント人への手紙第一/第二 |
| テサロニケ人への第一の手紙/第二の手紙 | テサロニケ人への手紙第一/第二 |
| テモテへの第一の手紙/第二の手紙 | テモテへの手紙第一/第二 |
| ペテロの第一の手紙/第二の手紙 | ペテロの手紙第一/第二 |
| ヨハネの第一の手紙/第二の手紙/第三の手紙 | ヨハネの手紙第一/第二/第三 |
覚え方のコツ
書簡は「第一・第二」の位置が前後します。口語訳は前に付く(コリント人への第一の手紙)、新改訳は後ろに付く(コリント人への手紙第一)。
また、歴代志は「誌」ではなく「志」、列王紀は「記」ではなく「紀」です。
2. 地名
| 口語訳(当ブログ) | 新改訳 | 備考 |
|---|---|---|
| サレム | シャレム | エルサレムの古名。メルキゼデクが王であった町(創世記14:18、詩篇76:2) |
| キリアテ・ヤリム | キルヤテ・エアリム | 契約の箱が20年間とどまった町(サムエル記上7:1-2) |
| キリアテ・アルバ | キルヤテ・アルバ | ヘブロンの旧名。アナキびとの長アルバの町(ヨシュア記14:15) |
| ギベオン | ギブオン | ダビデ時代、モーセの幕屋が置かれていた場所 |
| アシドド | アシュドデ | ペリシテびとの五つの町のうちの二つ(ヨシュア記13:3) |
| アシケロン | アシュケロン | |
| アンモン | アモン | 「アンモンびと」(口語訳)/「アモン人」(新改訳)。エゼキエル25章2節ほか |
| ベテエシモテ | ベテ・ハエシモテ | モアブの町。エゼキエル25章9節 |
| バアルメオン | バアル・メオン | モアブの町。エゼキエル25章9節 |
| キリアタイム | キルヤタイム | モアブの町。エゼキエル25章9節。「二つの町」の意 |
| エチオピヤ | クシュ | 原語 כּוּשׁ(クーシュ)。ナイル川上流域の地。口語訳は当時通用していた西洋語由来の地名を採用、新改訳は原語の音に忠実。エゼキエル29章10節、38章5節 |
| メンピス | ノフ | 原語 נֹף(ノフ)。エジプトの古都、下エジプトの都。口語訳は西洋語で広く知られる名(Memphis)、新改訳は原語の音に忠実。エゼキエル30章13節 |
| テーベ | ノ | 原語 נֹא(ノー)。上エジプトの都、エジプト新王国の首都。口語訳はギリシャ語由来の呼称(Thebes)、新改訳は原語の音に忠実。エゼキエル30章14-16節 |
| ペルシゥム | シン | 原語 סִין(シン)。エジプト東部国境の要塞都市。口語訳はギリシャ語名(Pelusium)、新改訳は原語の音に忠実。エゼキエル30章15-16節 |
| ゾアン | ツォアン | 原語 צֹעַן(ツォアン)。下エジプトの町。表記のゆれのみで、指す地は同じ。エゼキエル30章14節 |
| テパネス | タフパヌヘス | 原語 תַּחְפַּנְחֵס(タフパンヘス)。エジプト東部国境の町。表記のゆれのみで、指す地は同じ。エゼキエル30章18節 |
| ペルシャ | ペルシア | 原語 פָּרַס(パラス)。現在のイラン。長音の写し方の違いのみで、指す地は同じ。エゼキエル38章5節 |
原語メモ ── 「サレム」と「シャレム」
原語は שָׁלֵם(シャーレーム)。語頭の שׁ(シン)をどう写すかで表記が分かれます。新改訳は原語の音に近い「シャ」を、口語訳は日本語として読みやすい「サ」を採りました。次の「ザドク/ツァドク」とまったく同じ理屈です。
この語の語根は שָׁלוֹם(シャローム)=平和・完全・回復。エルサレムという地名そのものに「平和の都」という意味が込められています。
原語メモ ── 「キリアテ〜」と「キルヤテ〜」
どちらも קִרְיַת(キルヤト)=「〜の町」という語です。口語訳は日本語として発音しやすいよう母音を補って「キリアテ」とし、新改訳は原語の子音の並びに忠実に「キルヤテ」としました。
聖書には「キリアテ・〜」で始まる地名がいくつも出てきます。「キリアテ」を見たら「キルヤテ」と読み替えれば、たいていの場合そのまま対応します。同じように「アシドド/アシュドデ」「アシケロン/アシュケロン」「ペルシャ/ペルシア」も、原語の音をどこまで日本語のカナに反映するかという、同じ種類の表記のゆれです。
原語メモ ── 「エチオピヤ」と「クシュ」
כּוּשׁ(クーシュ)は、ノアの子ハムの子クシュ(創世記10:6)に由来する地名で、現在のスーダン北部からエジプト南部にあたる地域を指します。口語訳が「エチオピヤ」と訳したのは、翻訳当時に英語聖書などで慣用的だった呼び方(Ethiopia)を踏襲したためで、現代の国家エチオピアとは範囲が異なります。新改訳は原語の音により忠実な「クシュ」を採用しています。
原語メモ ── エジプトの都市名(ノフ・ノ・シン)
エゼキエル30章には、エジプトの主要都市を指す地名が集中して登場します。ここも「エチオピヤ/クシュ」と同じパターンで、口語訳は西洋語聖書で広く知られた呼び方を、新改訳はヘブライ語原文の音そのものを採用しています。
・メンピス(口語)/ノフ(新改訳)──下エジプトの古都。原語 נֹף
・テーベ(口語)/ノ(新改訳)──上エジプトの都、新王国時代の首都。原語 נֹא。ギリシャ語の「テーベ」の方が世界史では一般的な呼び名です
・ペルシゥム(口語)/シン(新改訳)──エジプト東部国境の要塞。原語 סִין
一方、「ゾアン/ツォアン」「テパネス/タフパヌヘス」は、指す都市自体は同じで、原語の音をどこまでカナに反映するかという表記のゆれにとどまります。
3. 人名
| 口語訳(当ブログ) | 新改訳 | 備考 |
|---|---|---|
| ザドク | ツァドク | ダビデ時代の祭司。ギベオンの幕屋で仕えた |
| パロ | ファラオ | エジプトの王の称号。個人名ではありません(創世記12:15ほか) |
| ネブカデレザル | ネブカドネツァル | バビロンの王。原語 נְבוּכַדְרֶאצַּר(ネブーカドレツァル)の音写の違い。エゼキエル29章18-19節 |
原語メモ ── なぜ「ザドク」と「ツァドク」に分かれるのか
ヘブライ語の צ(ツァディー)という文字は、日本語にない「ツ」に近い音です。新改訳はこれを原語の音に忠実に「ツァ」と写し、口語訳は日本語として読みやすい「ザ」を採ったため、違いが生まれます。
同じように שׁ(シン)を「シェ」と写すか「セ」と写すかでも表記が分かれます。どちらかが誤りというわけではなく、原語の音をどこまで再現するかという方針の違いです。人名で迷ったときは、この2点を思い出すと見当がつきやすくなります。
4. 祭儀・礼拝の用語
| 口語訳(当ブログ) | 新改訳 | 原語と意味 |
|---|---|---|
| 燔祭(はんさい) | 全焼のいけにえ/全焼のささげ物 | עֹלָה(オーラー)=「上る」。いけにえの全体を焼き尽くし、煙が立ち上る。全き献身のしるし |
| 燔祭の壇 | 全焼のいけにえの祭壇 | 同上のいけにえをささげる祭壇 |
| 火祭 | 火によるささげ物 | אִשֶּׁה(イシェー)=אֵשׁ(火)に由来。火で焼いて主にささげる物の総称。燔祭・酬恩祭など複数の祭儀を包む上位の語。申命記18:1 |
| 酬恩祭(しゅうおんさい) | 和解のいけにえ/交わりのいけにえ | שְׁלָמִים(シェラーミーム)=「シャローム(平安)」と同語根。ささげた人が神の前でその肉を食べる、交わりの祭儀 |
| 罪祭 | 罪のためのささげ物 | חַטָּאת(ハッタート)=「罪」と同語根。特定の罪の自覚から来る、きよめのためのいけにえ。ヘブル人への手紙10章6節・8節(燔祭と並んで、律法のいけにえの限界を示す例として登場) |
| 素祭(そさい) | 穀物のささげ物 | מִנְחָה(ミンハー)=「贈り物」。血を伴わない唯一のささげ物。小麦粉に油を加えてささげる。エゼキエル44章29節、45章15・17・24-25節ほか |
| 愆祭(けんさい) | 罪過のためのいけにえ(第三版)/代償のささげ物(2017) | אָשָׁם(アーシャーム)=「罪過・賠償」。他者に損害を与えた罪の償いのためのささげ物。エゼキエル44章29節 |
| 贖罪所 | 贖罪蓋 | כַּפֹּרֶת(カポーレト)/ギリシャ語 ἱλαστήριον(ヒラステーリオン)。契約の箱の蓋(ふた)で、大祭司が贖罪の日に血を注いだ場所。ヘブル人への手紙9章5節 |
※新改訳は版(第三版・2017)によって訳語が異なる場合があります。上表は主に第三版の表記です。
原語メモ ── 「贖罪所」と「贖罪蓋」
契約の箱の上に置かれた、ケルビムに覆われた蓋を指す語です。ヘブライ語 כַּפֹּרֶת(カポーレト、語根は「覆う」)、ギリシャ語では ἱλαστήριον(ヒラステーリオン、「なだめの座」)と呼ばれます。大祭司が年に一度、贖罪の日にこの上に血を注ぎました。口語訳はその機能(罪をあがなう場所)に着目して「所」、新改訳はその形状(箱の蓋)に着目して「蓋」と訳しています。ヘブル人への手紙9章5節に登場します。
原語メモ ── 「素祭」と「穀物のささげ物」
エゼキエル44-45章には、燔祭・罪祭・愆祭と並んで「素祭」という語が繰り返し登場します。これはヘブライ語 מִנְחָה(ミンハー)にあたり、動物の血を伴う他のささげ物とは違い、唯一血を伴わないささげ物です。小麦粉に油を加えてささげる、いわば収穫への感謝の贈り物でした。口語訳はこれを音を漢語化して「素祭」、新改訳はその中身をそのまま「穀物のささげ物」と訳しています。
原語メモ ── ヘブル11章1節、「確信」と「確認」の位置が入れ替わる要注意箇所
ヘブル人への手紙11章1節には、ὑπόστασις(ヒュポスタシス)と ἔλεγχος(エレンコス)という二つのギリシャ語が並びます。ところが、口語訳と新改訳とで、この二語に当てる日本語がねじれています。
・口語訳:「信仰とは、望んでいる事がらを確信し、まだ見ていない事実を確認することである」
・新改訳2017:「信仰は、望んでいることを保証し、目に見えないものを確信させるものです」
つまり、ὑπόστασις(実体・確かな基盤の意)を、口語訳は「確信」、新改訳は「保証」と訳し、ἔλεγχος(証明・立証の意)を、口語訳は「確認」、新改訳は「確信」と訳しています。同じ「確信」という日本語が、訳によって指しているギリシャ語原語がまったく違う、という点にご注意ください。「口寄せ」「立琴」とまったく同じ種類の要注意パターンです。
5. 占い・呪術に関する用語
申命記18章9-11節には、異教の霊的慣行を指す言葉が七つ以上並びます。ここは特にご注意ください。口語訳と新改訳とで、同じ日本語(「口寄せ」)が別々のヘブライ語に割り当てられている箇所があります。
| 口語訳(当ブログ) | 新改訳 | 原語 |
|---|---|---|
| 易者 | まじない師 | 要継続確認(単純な一対一対応ではない可能性) |
| 魔法使 | 呪術者 | מְכַשֵּׁף(メカシェーフ)=魔術を行う者 |
| 口寄せ | 霊媒をする者 | שֹׁאֵל אוֹב(ショーエール・オーブ) |
| かんなぎ | 口寄せ | יִדְּעֹנִי(イッデオーニー)=知る者、霊的知識を持つ者 |
| 死人に問うことをする者 | 死人に伺いを立てる者 | דֹּרֵשׁ אֶל־הַמֵּתִים(ドーレーシュ・エル・ハメーティーム)。明確に対応 |
「口寄せ」という日本語だけで原語を特定しないでください
申命記18:11のヘブライ語原文は、שֹׁאֵל אֹב(オーブに伺う者)と יִדְּעֹנִי(イッデオーニー)という、別々の二つの語が並んでいます。
口語訳はこの二語を「口寄せ」「かんなぎ」と訳し、新改訳は同じ二語を「霊媒をする者」「口寄せ」と訳しています。
つまり、口語訳の「口寄せ」=שֹׁאֵל אֹב(オーブ)ですが、新改訳の「口寄せ」=יִדְּעֹנִי(イッデオーニー)で、指している原語が異なります。「立琴」の入れ替わりとまったく同じパターンです。
同じ二語の組み合わせは、レビ記19:31にも「口寄せ、または占い師」(口語訳)/「霊媒や口寄せ」(新改訳)という形で登場します。「口寄せ」という訳語を見たら、その都度どちらの原語に対応しているか、文脈で確認するのが安全です。
6. 楽器
ここは特にご注意ください。2つの弦楽器について、口語訳と新改訳では訳語の対応が入れ替わっています。
| 口語訳(当ブログ) | 新改訳 | 原語 |
|---|---|---|
| 琴 | 立琴 | כִּנּוֹר(キンノール) |
| 立琴 | 十弦の琴 | נֵבֶל(ネベル) |
| 鼓(つづみ) | タンバリン | תֹּף(トフ) |
| シンバル | シンバル | מְצִלְתַּיִם(メツィルタイム) |
| ラッパ | ラッパ | חֲצֹצְרוֹת(ハツォツェロート) |
「立琴」がどちらを指すかは翻訳によって違います
詩篇33篇2節を比べると、この入れ替わりがよく分かります。口語訳は前半を「琴」、後半を「十弦の立琴」と訳しますが、新改訳は前半を「立琴」、後半を「十弦の琴」と訳しており、対応がちょうど逆になっています。
創世記4章21節でも同じ逆転が見られます。キンノールにあたる箇所を、口語訳は「琴」、新改訳は「立琴」と訳しています。
「立琴」という同じ日本語の単語が、訳によって指している楽器そのものが違う、というのがこの対応表の核心です。
キンノールは聖書に最初に登場する楽器で(創世記4:21)、ダビデがサウルの前で弾いたのもこれです(サムエル記上16:23)。羊飼いの少年が野で持ち歩けるほどの小型の竪琴でした。
一方ネベルは、語根 נבל(「皮袋・壺」)と関係があり、共鳴胴の大きな、低く豊かな音の楽器と考えられています。
7. その他の訳語
| 口語訳(当ブログ) | 新改訳 | 備考 |
|---|---|---|
| 歌うたう者 | 歌うたいたち | 神殿・幕屋の聖歌隊 |
| 嗣業(しぎょう) | ゆずりの地/相続地 | נַחֲלָה(ナハラー)。自分で獲得したものではなく、父から受け継ぎ子へ渡していく分け前。ヨシュア記13〜21章に頻出します |
| 要害 | 要塞 | 「シオンの要害」(サムエル記下5:7)。ダビデが取ったエブス人の城塞 |
| しえたげられた者 | 貧しい者/虐げられた者 | עָנָו(アーナーウ)/עָנִי(アーニー)。詩篇に頻出します(詩篇76:9ほか) |
| 地のはて | 地の果て | 使徒行伝1:8ほか。口語訳は「はて」をひらがなで表記します |
| ペリシテびと | ペリシテ人 | 口語訳は民族名を「〜びと」と表記します |
| レビびと | レビ人 | |
| み言葉 | みことば | 口語訳は漢字を用います |
| 再生の洗い | 新生と更新との洗い | παλιγγενεσία(パリンゲネシア)。口語訳は一語「再生」で表しますが、新改訳は「新生」と「更新」(ἀνακαίνωσις アナカイノーシス)の二語で訳し分けています。テトス3:5 |
| 異端者 | 分派を起こす者 | αἱρετικὸν ἄνθρωπον(ハイレティコン・アントローポン)。口語訳は教理上の「異端」、新改訳は教会内の「分派」という側面を強調した訳語です。テトス3:10 |
| ああ、それはよい気味である | あはは、と言ってあざけった | הֶאָח(ヘアハ)という感嘆詞(敵の災いを喜ぶ嘲笑的な意)。口語訳は感情の中身(喜び)を訳出し、新改訳は嘲笑の身振り(笑い声)として訳出。エゼキエル25章3節・26章2節の両方に同じ הֶאָח が使われ、新改訳改訂第3版はどちらも「あはは」と訳しています |
| ケレテびと | ケレテ人 | ペリシテびとの一部族。「びと/人」の一般パターンと同じ。エゼキエル25章16節 |
| 兄弟 | 同族の者 | אָח(アーハー)=血縁の兄弟に限らず、同じ民族・共同体に属する者を指す語。口語訳は直訳的に「兄弟」、新改訳は文脈に合わせて「同族の者」。申命記22章1、3、4節ほか、申命記に頻出します |
| 男娼の価 | 犬の代価 | 原語 כֶּלֶב(ケレヴ)=「犬」。神殿男娼を指す当時の婉曲表現。口語訳は意味をとって「男娼の価」、新改訳は原語をそのまま直訳。申命記23章18節 |
| らい病 | 重い皮膚病(新改訳2017) | 差別語チェック対象語。レビ記13〜14章だけでなく、申命記24章8節にも登場します(「らい病の起った時は気をつけて…」)。当ブログでは該当箇所を口語訳のまま引用せず、原語から拙訳で言い換えて対応しています |
| 位(くらい) | 玉座(ぎょくざ) | 神の臨在・王権を表す語。「わたしの位のある所」(口語訳エゼキエル43:7)/「わたしの玉座のある所」(新改訳)。指しているものは同じ、日本語の選び方の違い |
| 室(むろ) | 部屋 | 神殿の付属室を指す語。エゼキエル40〜42章に頻出。口語訳は文語的な「室」、新改訳は日常語の「部屋」を用いる傾向 |
| 君(きみ)/君たる者 | 君主 | 将来の神殿の幻における指導者を指す語。祭司とは区別される、民を治める立場。エゼキエル45章7-9節、16-22節ほか |
※当ブログでは、引用文は口語訳のとおりに記し、解説文(地の文)は読みやすさを優先して「レビ人」「ペリシテ人」などの現代的な表記を用いる場合があります。
原語メモ ── 「男娼の価」と「犬の代価」
申命記23章18節、ヘブライ語原文には「犬」を意味する כֶּלֶב(ケレヴ)という語がそのまま使われています。これは神殿男娼を指す、当時の婉曲表現でした。口語訳はその意味を汲み取って「男娼の価」と訳し、新改訳は原語の語をそのまま「犬の代価」と直訳しています。同じ節にある「娼婦の得た価」(口語訳)は「遊女の代金」(新改訳)に対応し、こちらは訳語の方針の違いにとどまります。
8. 節番号が違う箇所
翻訳によっては、表記だけでなく節の番号そのものがずれる場合があります。当ブログで扱う範囲では、口語訳・新改訳の間で節番号の付け方そのものの食い違いは確認されていません。
ただし「合節」にはご注意ください
口語訳には、2つの節をひとつにまとめて訳している箇所があります。これを合節といいます。番号がずれているのではなく、2つ分の番号がひとつの段落に付いている状態です。
| 箇所 | 口語訳の表示 | 備考 |
|---|---|---|
| 詩篇76篇8〜9節 | 「8-9」 | 新改訳では8節・9節が独立しています。当ブログでは「詩篇76:8〜9」と表記します |
お手元の聖書で目当ての節が見つからないときは、そのひとつ手前の番号もあわせてご覧ください。気づいた箇所は、この表に追記していきます。
なお、英語の聖書やヘブライ語聖書(マソラ本文)と読み比べる場合は、詩篇の表題の扱いなどで番号がずれることがあります。
このページは、記事を書き進めながら随時追加していきます。「この語の対応も載せてほしい」「ここは違うのでは」とお気づきの点がありましたら、コメントやお問い合わせでお知らせいただけると助かります。
最終更新:2026年8月30日